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動物別

鳴き声は、どこにも
書いてありませんでした。

代わりに、糞と足跡には答えがあります。

この記事でわかること

  1. 鳴き声の記述がない

    公的機関のページに、ハクビシンがどう鳴くかを書いたものを見つけられませんでした。

  2. ため糞をするか、しないか

    農林水産省はハクビシンを「ため糞をする」、アライグマを「ため糞はしない」と書いています。

  3. 足跡はcmで公開されている

    前足5cm、後足10cm。4種の足跡が数字で書き分けられています。

目次

最初にお断りします。この記事は、鳴き声の答えを持っていません。

当サイトは探しましたが、見つけられませんでした。 そのことも含めて、確認できたことだけを書きます。

この記事に広告リンクはありません。 広告リンクを載せる場合は必ず明記します。

確認日:2026年9月11日

確認できたこと

  • ハクビシンがどう鳴くかを書いた公的な記述を、当サイトは見つけられませんでした
  • 見つかった唯一の言及は、農林水産省の「騒音(足音や子の鳴き声)」という一節だけです
  • 代わりに、糞には明確な答えがありました。 農林水産省が4種を書き分けています
  • 決定的なのは「ため糞をするかどうか」です。 ハクビシンはする、アライグマはしない
  • 足跡はcm単位で公開されています
  • アライグマの糞には回虫の危険があります。 ただし国内で人への感染事例は報告されていない、とも書かれています
  • ハクビシンは6cm×12cmの隙間があれば侵入できます(農林水産省)

鳴き声は、公的資料に書かれていませんでした

先に、この記事でいちばん正直に書くべきことから書きます。

当サイトは、自治体・都道府県・国の資料を対象に、ハクビシンがどんな声で鳴くかを探しました。「キーキー」「キューキュー」といった擬音の記述を探しました。

見つけられませんでした。

試した検索は、たとえばこういうものです。

  • 「site:lg.jp ハクビシン 鳴き声」
  • 「site:go.jp ハクビシン 鳴き声」
  • 「ハクビシン 鳴き声 都道府県 鳥獣被害」

アライグマ・タヌキ・イタチ・ネズミ・コウモリについても同じように探しましたが、鳴き声の記述は見つかりませんでした。

広島県の「それってホントに『ハクビシン』?」は、当サイトが屋根裏の音の記事で使った資料です。尾の長さや白い筋など、見た目の見分け方は詳しく書かれていますが、鳴き声の記述はありませんでした。

ネット上には「ハクビシンはこう鳴く」と書いたページが多数あります。 当サイトは、その裏を公的資料で取れませんでした。 だから書きません。

当サイトは屋根裏の音の記事で、「音だけで動物を断定することはできません」と書きました。 今回あらためて探しても、その結論は変わりませんでした。

唯一の言及は、これだけでした

農林水産省の「野生鳥獣被害防止マニュアル【中型獣類編】」のハクビシンの章に、こうあります。

ねぐらや出産・子育ての場として、家屋を利用する場合があり、その際に発生する騒音(足音や子の鳴き声)や排泄物による汚染などが家屋侵入被害として報告されている。6cm×12cmの隙間があれば侵入でき、夏場は涼しい床下を、気温が下がってくると暖かい天井裏(1階と2階の間の空間、屋根下)を日中の休憩場所として利用する。

「騒音(足音や子の鳴き声)」です。

大人がどう鳴くかではなく、子の鳴き声が騒音の原因として挙げられています。 そして並んでいるのが足音です。

もうひとつ、この一文には数字が2つ入っています。

6cm×12cmの隙間。 当サイトはハクビシンの記事で、東京都の「8cmの隙間に侵入可能」を紹介しました。農林水産省は6cm×12cmと書いています。 どちらも公的な数字です。当サイトはどちらが正しいかを判定できません。 幅と高さの取り方が違うのかもしれません。

そして季節で場所が変わります。 夏は床下、寒くなると天井裏。当サイトが自治体データベースで見た相談の季節変動と、方向が合っています。

活動時間についても、同じ資料に書かれています。

活動時間帯は夜間に偏っている。飼育している個体も日中は寝ているので、生来の夜行性と言える。

代わりに、糞には答えがありました

ここからが本題です。

農林水産省の中型獣類編のマニュアルが、4種の糞を書き分けています。 そのまま並べます。

動物糞についての記載(そのまま)
ハクビシン「典型的な糞の形状は棒状。ねぐらなどにため糞をする。またよく使う通路上の側溝や溜まり水の中に糞をする。」
アライグマ「食べたエサの内容によって泥状のものから固形状のものまで形状や色が変化する。ため糞はしない。」
タヌキ「糞の形状は食べたものによるが、色は比較的黒い。屋外の畑や竹林、庭に比較的大きなため糞をする。」
アナグマ「糞の形状は棒状で表面がテカテカとしている。小規模なため糞をする」

表は横にスクロールできます。

屋根裏でいちばん混同されるのは、ハクビシンとアライグマです。 当サイトはハクビシンの記事で、この2種は法律の扱いが違うと書きました。アライグマは特定外来生物、ハクビシンは違います。

その2種が、糞では「ため糞をするか、しないか」で分かれます。

同じ場所に糞がたまっているなら、アライグマではない可能性が高い、ということです。

ただし、断定はできません。 タヌキもアナグマもため糞をします。分かるのは「アライグマらしくない」というところまでです。

そこから先は、形で分けます。

  • 棒状 → ハクビシンかアナグマ
  • 表面がテカテカ → アナグマ
  • 色が比較的黒い → タヌキ

アナグマとの区別は、当サイトには難しいと思います。 アナグマの記事に書いたとおり、広島県もアナグマはハクビシンと間違われやすいとしています。

ため糞は、3か所に出ます

栃木県のハクビシン対策マニュアルに、ため糞の写真が3枚並んでいます。 それぞれのキャプションがこれです。

  • 「ハクビシン特有の水場のため糞」
  • 「天井裏のため糞」
  • 「防草シート上のため糞」

「水場のため糞」を、栃木県は「ハクビシン特有」と書いています。

農林水産省の記載とも合います。「よく使う通路上の側溝や溜まり水の中に糞をする」 です。

側溝や、水がたまっている場所を見てください。 そこに糞があるなら、ハクビシンの可能性が上がります。

天井のシミは、ため糞のせいです

酒田市が、こう書いています。

同じ場所に糞尿をする習性(ため糞)があるため、天井板が変色しシミになります

シミが出ている時点で、同じ場所に繰り返しされているということです。

そして、シミは下から見えます。 屋根裏に上がらなくても分かる、数少ない手がかりです。

果物の種が混じっていたら

西東京市の防除マニュアルに、心当たりを確かめるチェックリストがあります。その項目のひとつがこれです。

庭やベランダに果物の種の混じった糞があった。

ハクビシンは果実を食べます。 種が混じっているかどうかは、素人でも見て分かります。

足跡は、cmで書かれています

これは、当サイトが見つけた中でいちばん具体的な資料でした。

農林水産省のマニュアルが、4種の足跡を数字で書き分けています。

動物記載(そのまま)
ハクビシン「丸い手のひらに短い5本指が付くことが特徴。多くの場合爪の跡は付かない。前足の足跡は長さ5cm、幅4.5cm程度。後足の足跡は長さ10cm、幅4cm程度。」
アライグマ「指が長く、5本がはっきりと分かれ、人の手形に似た足跡になる。指先に爪の跡が残ることが多い。前足の足跡は長さ5.5cm、幅6cm程度。後足の足跡は長さ6.5~8cm、幅5~6.5cm程度。」
タヌキ「前足、後足ともに足跡は長さ4cm、幅3cm程度。」
アナグマ「前足の足跡は長さ7.5cm、幅4cm程度。後足の足跡は長さ9cm、幅4cm程度。」

表は横にスクロールできます。

注目してほしいのは、爪の跡です。

ハクビシンは「多くの場合爪の跡は付かない」。アライグマは「指先に爪の跡が残ることが多い」。

そして後足の長さです。 ハクビシンは10cm。他の3種より明らかに長い数字です。

タヌキは前後とも4cm×3cmで、ひとまわり小さくなります。

足跡を見つけたら、定規か硬貨を一緒に置いて撮ってください。 当サイトが屋根裏の音の記事に書いたとおり、行政も写真で判断しています。

触ってはいけない理由

ここは、正確さがいちばん大事なところです。

アライグマの糞には、アライグマ回虫という寄生虫の卵が含まれている可能性があります。 国立健康危機管理研究機構の解説に、こう書かれています。

ヒトがその虫卵を経口摂取すると幼虫移行症を引き起こし、致死的な中枢神経障害の原因となる。

アライグマ回虫による幼虫移行症は、イヌ回虫やネコ回虫に起因するヒトの幼虫移行症に較べて重篤な場合が多い。

眼に来た場合についても書かれています。

成人を中心に一側性の網膜炎として発症する。視力障害が残り、失明することもある。

重い話です。だからこそ、同じページに書かれている次の一文も、必ず一緒に読んでください。

わが国では、人への感染事例は、現在まで報告されていない。しかしながら、動物園および観光施設で飼育されているアライグマには本虫の寄生が見つかっており、最近、東日本の観光施設のウサギ群にアライグマ回虫による脳幼虫移行症が発生していたことが明らかになった。

日本国内で、人への感染事例は報告されていません。

当サイトは、この一文を落としません。 落とせば、不安をあおるだけの記事になります。同じ資料が両方を書いています。

そのうえで、感染源ははっきりしています。

アライグマの糞に含まれている可能性があるアライグマ回虫卵が唯一の感染源であるので、アライグマの糞で汚染された土壌その他を口に入れるのを避けることが重要である。

口に入れないことです。 つまり、触った手で顔をさわらない、作業後に手を洗うということになります。

ハクビシンについても、栃木県が書いています。

人畜共通感染症や寄生虫を保菌している場合や、負傷させられる可能性もあるため、むやみに近づいたり、手をだしたりしないように注意する。

ハクビシン固有の病原体を名指しした公的な記述は、当サイトには見つけられませんでした。 見つかったのは、上のような一般的な注意までです。

作業のときの注意も、書かれています

農林水産省のマニュアルには、「人獣共通感染症への注意」というコラムがあります。

このため、作業をするときは必ず手袋を着用し肌が露出しない服装をするなど、糞尿、血液、唾液、鼻汁などに直接触れることがないように心がけることがまず重要である。

また、糞尿を処理した際、寄生虫の虫卵等が付着している可能性があるため、作業に使用した衣類及び機材等は洗浄、消毒などを心がける必要がある。

手袋。肌を出さない服装。使った衣類と道具の洗浄・消毒。 これが国の書いている手順です。

酒田市も、こう書いています。

糞尿被害があった場合は、天井裏などを消毒することをお勧めします

なお、具体的な消毒剤の名前や濃度を書いたハクビシン専用の公的資料は、当サイトには見つけられませんでした。

小さい糞なら、アルコールで見分けられます

ここは、京都市の資料がとても実用的でした。

屋根裏の糞が5〜10mm前後なら、ハクビシンではなくコウモリかネズミの可能性があります。京都市の資料は、こう書いています。

外観だけを観察すると,イエコウモリの糞は,ネズミの糞と色や形もよく似ています。

見た目では分かりません。ところが、分ける方法が書いてあります。

イエコウモリの糞を消毒用アルコールの中に浸し,ピンセットなどでつぶすと糞の内容物のすべてが昆虫の表皮や脚などです。

また,時折,イエコウモリの毛が見付けられることもあります。

ネズミのほうはこうです。

ネズミ類は雑食性で,糞中に様々な夾雑物が見られます。また,ネズミ類は毛づくろいの習性があるため,糞中に多数のネズミ類の毛が見られます

中身が虫だけならコウモリ、いろいろ混じっていてネズミの毛があるならネズミ、という分け方です。

やる場合は、手袋をしてください。 上に書いた農林水産省の注意が、そのまま当てはまります。

そしてコウモリの記事に書いたとおり、コウモリは捕獲も殺傷も禁止されています。 種類が分かると、できることが変わります。

この記事が書けなかったこと

  • ハクビシンの鳴き声。 公的資料に記述を見つけられませんでした。ないという意味ではありません
  • 他の動物の鳴き声。 同じく見つけられませんでした
  • 糞の大きさ(cm)。 農林水産省は形と習性を書いていますが、ハクビシンの糞のcm単位の大きさは見つけられませんでした
  • イタチの糞の特徴。 自治体のページは「臭いがひどい」という被害の記述までで、大きさや形はありませんでした
  • ハクビシン固有の感染症の病名。 一般的な注意までしか見つかりませんでした
  • 消毒剤の種類や濃度。 ハクビシン専用の公的な手順は見つかりませんでした
  • 糞だけで種を断定する方法。 ため糞かどうかで絞れますが、そこまでです

糞や足跡を見つけたら

  • 素手で触らない。 手袋をして、肌を出さない服装で
  • 写真を撮る。 定規か硬貨を一緒に写す
  • 同じ場所にたまっているかを見る。 ため糞ならアライグマではない可能性が上がります
  • 中身を見る。 果物の種が混じっていればハクビシンの手がかりです
  • 側溝や水たまりも見る。 栃木県は「水場のため糞」をハクビシン特有としています
  • 天井のシミを探す。 屋根裏に上がらなくても分かります
  • 足跡の爪跡を見る。 ハクビシンは多くの場合つかず、アライグマは残ることが多い
  • 作業後に手を洗い、使った服と道具を洗浄・消毒する
  • 自治体に電話する。 動物が分かると使える制度が変わります。131自治体の制度を調べました
  • 業者に頼むなら、比較記事に公表情報を並べています

出典

  • 農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル(中型獣類編)」(アライグマ・ハクビシン・タヌキ・アナグマ/糞と足跡の記載/maff.go.jp)(2026年9月11日確認)
  • 農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル【中型獣類編】」2-2 ハクビシン(令和6年3月/maff.go.jp)(2026年9月11日確認)
  • 農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル【中型獣類編】」コラム「人獣共通感染症への注意」(令和6年3月/maff.go.jp)(2026年9月11日確認)
  • 栃木県「ハクビシン対策マニュアル-農作物をハクビシンから守るために-」(令和5年3月/pref.tochigi.lg.jp)(2026年9月11日確認)
  • 酒田市「ハクビシンにご注意ください」(更新日 2023年5月20日/city.sakata.lg.jp)(2026年9月11日確認)
  • 西東京市「アライグマ・ハクビシン防除マニュアル」(令和7年4月改定/city.nishitokyo.lg.jp)(2026年9月11日確認)
  • 国立健康危機管理研究機構 感染症情報提供サイト「アライグマ回虫による幼虫移行症」(IDWR2002年第42号掲載/id-info.jihs.go.jp)(2026年9月11日確認)
  • 京都市「イエコウモリ」(保健福祉局 衛生害虫等相談資料 No.027/city.kyoto.lg.jp)(2026年9月11日確認)
  • 京都市 衛生害虫等相談資料 No.059(アブラコウモリの糞とクマネズミの糞の違い/city.kyoto.lg.jp)(2026年9月11日確認)
  • 広島県「それってホントに『ハクビシン』?」(鳥獣被害対策/最終更新 2020年3月10日)(2026年9月11日確認)

引用はすべて、各資料に掲載されている文をそのまま載せています。 京都市の資料の読点は全角のカンマ(,)で書かれているため、そのまま写しています。当サイトによる要約・換算・推定はしていません。

この記事に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ、記事内に訂正を追記します。

資料も制度も変わります。 この記事の内容は確認日時点のものです。症状が出た場合は、医療機関にご相談ください。当サイトは医療の判断ができません。

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