先に、当サイトができないことを書きます。
当サイトは、害獣駆除の相場を知りません。
依頼したことがないからです。「相場は5万円〜30万円です」と書いている記事はたくさんありますが、その数字がどこから来たのかを示している記事を、当サイトは見つけられませんでした。
だからこの記事では、出典のある数字だけを並べます。そのうえで、見積書のどこを見れば判断できるかを書きます。
確認日:2026年9月10日
まず、業者4社とも料金を公開していません
当サイトは害獣駆除業者4社の公式サイトを1社ずつ確認しました。
| 料金表 | |
|---|---|
| 駆除ザウルス | なし(見積もりシミュレーションあり) |
| ハウスプロテクト | なし |
| 害獣BUZZ | なし |
| 害獣プロテック | なし |
4社とも、金額の目安を公式サイトに書いていません。 「料金を決める3つの要素」といった説明はありますが、数字はありません。
駆除ザウルスだけ、公式サイトに見積もりシミュレーションがあり、概算を先に確認できると記載されています。
そして、ハウスプロテクトの公式サイトにはこう書かれています。
「駆除代金9,800円〜」といった、人件費、交通費などのコストを考えればあり得ない料金表示を行っている業者には十分にご注意ください
安すぎる表示への注意喚起は、その通りだと思います。 ただし、自社の料金も公開されていないという状態が同時にあります。
業界全体が金額を出していない、というのが確認できた事実です。
行政が出している金額は、これだけです
金額が公表されているのは、自治体の補助金と報償金です。出典のあるものを並べます。
| 自治体 | 何に対する金額か | 金額 |
|---|---|---|
| 山形市 | 駆除業者に依頼した費用の補助 | 経費の2分の1、上限1万5千円 |
| いわき市 | ハクビシン捕獲の報償金 | 1頭当たり4,500円 |
| 宇都宮市 | わな購入費の補助 | 2分の1、上限50,000円 |
| 宇都宮市 | わな猟免許等の取得費補助 | 2分の1、上限10,000円 |
ここを取り違えないでください。これは駆除工事の相場ではありません。
- 山形市の1万5千円は「補助の上限」です。 工事費がいくらかは書かれていません
- いわき市の4,500円は「捕獲した人への報償金」です。 猟友会の会員などが対象で、依頼者が払う金額ではありません
- 宇都宮市の金額は、わなの購入費や免許取得費です。 工事費ではありません
ただし、山形市の制度からは1つだけ読み取れることがあります。
補助率が「経費の2分の1、上限1万5千円」ということは、上限に達するのは経費が3万円のときです。それより高い工事でも上限は1万5千円のままです。行政が制度を設計するときに、どのあたりの金額を見ていたかの手がかりにはなります。
これは推測です。 「相場が3万円」という意味ではありません。当サイトが言えるのは、公表されている数字はここまで、ということだけです。
屋根裏に入られた時点で、自費です
費用の話で、いちばん大きいのはここです。
多くの自治体の制度は、屋外までしかカバーしていません。 多摩市の公式ページに、はっきり書かれています。
市では、屋内や屋根裏等への捕獲器の設置や追い出し作業等は行っておりません
対象は「ご自宅の庭」の「屋外の平地」で、家屋のない土地や農地は対象外とも記載されています。
世田谷区の公式ページでも、ねぐらを塞ぐ工事や追い出しは自費で行う工事と明記されています。
「天井裏で音がする」という状態は、すでに制度の外側です。
当サイトが4つの自治体の制度を調べた記事で確認した範囲では、自治体がやってくれるのは主に捕獲でした。追い出し・侵入口の封鎖・糞尿の清掃と消毒は、どこも自費です。
そして費用の大半は、捕獲ではなく、この後ろ3つで発生します。
見積書の、どこを見るか
金額の相場が分からなくても、見積書が妥当かどうかを判断する材料はあります。 当サイトが4社の公式サイトを確認して分かった、確認すべき項目です。
① 内訳が分かれているか
「害獣駆除一式 ◯◯円」だけの見積書は比較できません。調査/追い出し/侵入口封鎖/清掃・消毒/断熱材交換が分かれているかを見てください。
② 侵入口を何か所見つけたか
1か所でも塞ぎ残せば、また入られます。 見積書に箇所数が書かれていない場合は聞いてください。
③ 追加費用が発生する条件
ハウスプロテクトの公式サイトには「原則として最初の見積もり以外に一切追加費用は掛かりません」と記載があります。「原則として」の中身を確認してください。
④ 足場が必要か
コウモリやハクビシンの侵入口は高所にあることが多く、足場が必要になると別費用になることがあります。
⑤ 前金があるか
これは複数社の公式サイトに記載がありました。
- ハウスプロテクト:「作業日までに前受金のお支払いをお願いします」
- 害獣BUZZ:「工事内容によっては前金が必要になることがあります」
- 害獣プロテック:「まず前受け金のお支払いをお願いしております」
着工前に一部を払う形が一般的です。 金額と時期を確認してください。
⑥ 割引表示がある場合、元の金額
「20%OFF」「HP限定割引」といった表示が複数社にあります。割引後の金額だけでなく、元の金額を確認してください。
⑦ 保証は何に対するものか、自分の家だと何年か
4社とも「最長10年」ですが、全社に条件があります。 駆除ザウルスは「保証がつけられない場合がある」と明記しています。「最長」は最長です。
詳しくは4社を並べた記事に書きました。
相見積もりは、行政も勧めています
世田谷区の公式ページに、こう書かれています。
複数の見積書を取り寄せ、工事内容や請負金額について確認することをお勧めします
行政が相見積もりを勧めています。
相場が分からない以上、これがいちばん確実な方法です。 3社から見積もりを取れば、その3つが実質的な相場になります。ネットに書かれた出典のない数字より、自分の家に対して出された3つの金額のほうが正確です。
相見積もりを断る業者は、まずありません。「他社にも見てもらっています」と最初に伝えて構いません。
補助金は、順序を間違えると消えます
補助金がある自治体では、業者を呼ぶ順序が決まっています。
山形市の公式ページに、こう書かれています。
交付決定通知の交付前に実施したものは補助対象外
正しい順序はこうです。
- 市に捕獲等の許可を申請する
- 補助金の交付申請書を出す
- 市から交付決定通知をもらう
- そこから業者の作業を開始する
「とりあえず来てもらってから、あとで申請」は通りません。
天井裏で音がしていると、一刻も早くなんとかしたくなります。その1本の電話で、補助が受けられなくなることがあります。 まず自治体に確認してください。
補助金の有無と条件は自治体ごとに違います。 調べ方は市役所に頼めるのかを調べた記事に書きました。
この記事が書けなかったこと
実際にいくらかかったのかは、書けませんでした。
依頼していないからです。ネット上には利用者を名乗る人が金額を書いている投稿がありますが、その真偽を当サイトは確認していません。 数字だけを拾って「相場」として並べることはしません。
当サイトの読者に伝えられるのは、ここまでです。
- 業者4社は料金を公開していない(確認済み)
- 行政が出している金額は、駆除工事の相場ではない(確認済み)
- 屋根裏に入られた時点で、費用は自費(確認済み)
- 見積書で見るべき項目(各社の公式サイトの記載から)
- 相見積もりは行政も勧めている(確認済み)
金額そのものは、自分で見積もりを取って確認してください。 それ以外に確かめる方法がありません。
出典
- 駆除ザウルス(kujyo-zaurus.com)/ハウスプロテクト(house-protect.net)/害獣BUZZ(gaiju-buzz.com)/害獣プロテック(gaiju-kujo.co.jp)各公式サイト(2026年9月9日〜10日確認)
- 山形市「タヌキ・ハクビシン捕獲等費補助事業について」(最終更新 令和8年7月31日/2026年9月10日確認)
- いわき市「令和7年度 いわき市ハクビシン捕獲報償金交付制度について」(最終更新 2026年3月3日/2026年9月10日確認)
- 宇都宮市「有害鳥獣対策のわな貸出や被害防除などの費用を補助」(更新日 令和7年6月3日/2026年9月10日確認)
- 多摩市「アライグマ・ハクビシンでお困りの皆様に駆除業者を派遣します」(最終更新 2025年12月4日/2026年9月10日確認)
- 世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」(最終更新 2026年8月4日/2026年9月10日確認)
この記事に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ、記事内に訂正を追記します。
制度も料金も変わります。 この記事の内容は確認日時点のものです。
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