先に、いちばん困ることを書きます。

コウモリは捕まえてはいけません。殺してもいけません。そして市役所も駆除してくれません。

できるのは「追い出して、入ってきた穴を塞ぐ」ことだけです。しかも、追い出せる時期が限られています。

この記事は、自治体と環境省の公式ページで確認した内容だけを載せています。すべて出典を付けるので、同じ手順で確かめられます。

確認日:2026年9月10日

まず、法律で禁止されています

環境省のページに、こう書かれています。

狩猟により捕獲する場合を除いて、原則としてその捕獲、殺傷又は採取が禁止されています

コウモリもこの対象です。つくばみらい市の公式ページには、こう書かれています。

野生のコウモリは、鳥獣の保護および管理ならびに狩猟の適正化に関する法律により捕獲・殺傷が禁止

罰則についても、自治体が明記しています。 朝倉市の公式ページの記載です。

原則として、捕獲・殺傷は禁止されており、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます

この罰則の記載は、朝倉市のページに書かれているものです(登録日2022年3月4日時点)。 法令の条文や罰則の表記は改正で変わることがあるため、正確な内容は最新の法令と、お住まいの自治体でご確認ください。 当サイトは条文そのものを逐条で確認したわけではありません。

この記事は法的な助言ではありません。 ただ、「家に入ってきたから叩き出した」で済む相手ではない、ということは知っておいてください。

市役所は駆除しません

「コウモリ 駆除 市役所」という検索は、毎月かなりの数があります。しかし公式ページの答えは、はっきりしています。

つくばみらい市

市では駆除や捕獲等を行っておりません

朝倉市

市では、捕獲、駆除等は行っていません。ご自身の管理地は、ご自身で防除する対応が必要です

北九州市は、捕獲そのものについてこう書いています。

捕獲には福岡県の許可が必要

「市役所に電話すれば来てくれる」ということは、まずありません。

当サイトがハクビシンやアライグマについて自治体の制度を調べた記事では、捕獲器を貸したり、市の委託業者が設置してくれる自治体がありました。コウモリには、その制度が用意されていないことが多いというのが、確認した範囲での実際です。

理由は推測になるので書きません。 書けるのは、公式ページに「行っていません」と書かれているという事実だけです。

なお、これは自治体が冷たいのではありません。 捕獲が原則禁止されている以上、自治体も勝手に捕まえられません。制度の外にある、というだけです。

追い出せる時期が限られています

ここが、この記事でいちばん知ってほしいところです。

北九州市の公式ページに、こう書かれています。

冬眠時期及び夏の出産時期は追い出しが難しいため、それ以外の時期に対策

「難しい」と書かれていますが、実際にはもっと切実な問題があります。

福岡県の生きもの情報サイトには、アブラコウモリについてこう記載されています。

6~7月が出産シーズンです

出産・子育ての時期に親を追い出すと、飛べない子どもが天井裏に取り残されます。

取り残された子は、外に出られません。そして死にます。 天井裏で複数の死骸が腐れば、臭いも、湧く虫も、追い出しより厄介な問題になります。

「今すぐなんとかしたい」が通らない相手だ、ということです。

なお、北九州市の公式ページに具体的な月の記載はありません。 「夏の出産時期」「冬眠時期」という書き方です。出産シーズンが6〜7月というのは福岡県の生きもの情報サイトの記載で、地域や年によって前後する可能性があります。 ネット上には「7〜8月は避けろ」と月を断定している記事が多くありますが、当サイトが確認した公式情報では、月まで断定していませんでした。

時期の判断は、お住まいの自治体か専門業者に確認してください。

自治体が挙げている追い出しの方法

公式ページに書かれていた方法です。

朝倉市

ライトなどの強い光で誘導して家の外に追い出し、侵入口を塞ぎましょう

CDやアルミ箔等を設置する

北九州市

火を使わないタイプの害虫駆除剤を屋根裏に置く

ナフタリン等の忌避財を置く

ライトアップをする

どれも「追い出す」ための方法です。捕まえる方法ではありません。 そこは法律の枠内に収まっています。

そして、どの方法にも共通する限界があります。

追い出しただけでは終わりません。 入ってきた穴を塞がなければ、また戻ってきます。コウモリは同じねぐらに執着します。忌避剤の効果が切れたら、元通りです。

朝倉市の記載も「追い出し、侵入口を塞ぎましょう」とセットになっています。塞ぐところまでが対策です。

糞は素手で触らないでください

つくばみらい市の公式ページに、こう書かれています。

野生のコウモリには、寄生虫や感染症の原因となる菌やウイルスが付着している恐れがあるため、素手で触らないようにしましょう

コウモリの被害で最初に気づくのは、たいてい糞です。 玄関先やベランダに、黒くて細長いものがパラパラ落ちている。

掃除する前に、手袋とマスクを用意してください。 乾いた糞は掃くと舞います。

当サイトは、具体的な消毒方法までは書きません。 感染症のリスクについて、当サイトは専門的な判断ができないからです。心配な場合は、自治体の保健所か医療機関にご相談ください。

高いところの作業は、無理をしないでください

つくばみらい市の公式ページに、こう書かれています。

高所である場合には危険ですので、専門業者への依頼についてもご検討ください

自治体が、高所作業について業者を勧めています。

コウモリの侵入口は、屋根の隙間、換気口、瓦の下といった高い場所にあることがほとんどです。塞ぐには、そこまで上がる必要があります。

「自分でやれば安く済む」と考える前に、その場所に安全に上がれるかどうかを見てください。 屋根からの落下は、駆除費用より高くつきます。

業者に頼む場合

コウモリの対策は、実質的にこの3つです。

  1. 時期を選んで追い出す(出産期・冬眠期は避ける)
  2. 侵入口をすべて塞ぐ(1か所でも残れば戻ります)
  3. 糞の清掃と消毒

このうち2と3が、たいてい高所と狭所の作業になります。 そこが業者に頼む理由です。

費用について、当サイトは金額を書けません。 依頼していないからです。そして当サイトが調べた害獣駆除4社は、いずれも公式サイトに料金表を公開していませんでした。

見積もりは複数社から取ってください。 世田谷区の公式ページにも「複数の見積書を取り寄せ、工事内容や請負金額について確認することをお勧めします」と書かれています。行政が相見積もりを勧めています。

依頼する前に確認すべきこと

コウモリ特有の確認事項です。

  • 今の時期に追い出せるのか。 出産期・冬眠期にあたらないか
  • 侵入口を何か所見つけたか。 1か所だけの見積もりになっていないか
  • 塞ぐ材質は何か。 コウモリは1〜2cmの隙間から入ると言われます(この数値は当サイトが公式情報で確認できていません。業者に実測してもらってください
  • 糞の清掃と消毒が見積もりに入っているか
  • 高所作業に足場が必要か。 必要なら別費用になることがあります
  • 保証は何に対するものか。 再発か、施工箇所の破損か

出典

  • 環境省「捕獲許可制度の概要」(env.go.jp)(2026年9月10日確認)
  • つくばみらい市「コウモリを見かけたら」(最終更新 2025年8月26日/2026年9月10日確認)
  • 朝倉市「コウモリについてのお知らせ」(登録日 2022年3月4日/2026年9月10日確認)
  • 北九州市「よくある相談と対策【コウモリ】」(更新日 2025年7月11日/2026年9月10日確認)
  • 福岡県 福岡生きものステーション「アブラコウモリ」(2026年9月10日確認)
  • 世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」(最終更新 2026年8月4日/2026年9月10日確認)

この記事に誤りを見つけた場合は、お問い合わせからお知らせください。確認のうえ、記事内に訂正を追記します。 自治体の担当課の方からのご指摘も歓迎します。

制度も生態も、地域によって違います。 この記事の内容は確認日時点で、記載した自治体の公式ページに書かれていたものです。実際に対策する前に、必ずお住まいの自治体でご確認ください。

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