最初にお断りします。当サイトはシロアリ駆除を依頼したことがありません。
ですから「対応が丁寧だった」「安かった」といった体験談は書けません。書けるのは、各社が公表している情報と、公的機関で確認できたことだけです。すべて出典を付けるので、同じ手順で確かめられます。順位はつけません。
この記事の末尾には広告リンクがあります(シロアリ110番)。 当サイトは提携している会社とサービスだけ広告を載せ、載せた場合は必ず明記します。提携の有無で、調べる項目も書く内容も変えていません。 5社すべてを同じ基準で調べ、提携先に不利な事実もそのまま書いています。
確認日:2026年9月17日
確認できたこと
- 「5年保証」の5年は、協会が定めた保証年数ではありません。 協会の防除施工標準仕様書に、「保証」という語は1度も出てきません
- 協会が書いているのは「5 年を目途に再処理をする」です。理由は認定薬剤の有効期間が5年だから
- 料金を公開しているのは5社中3社。 2社は「調査後のお見積り」とだけ書いています
- 保証する主体が会社によって違います。 自社が再施工する会社と、加盟店が保証する紹介サービスがあります
- 保証期間の年数を書いていない会社が1社ありました(三共消毒)
- 10年保証を掲げる会社もあります(テコラ。築12年以内なら最大300万円の修繕保証つき)
- 建設業許可の番号を公開していたのは2社(アサンテ・キャッツ)
- 公益社団法人日本しろあり対策協会の会員だったのは2社(アサンテ・三共消毒)
- 「しろあり防除施工士」の人数を公開していた会社は、1社もありませんでした
まず、「5年保証」の出どころを調べました
シロアリの業者を調べると、ほぼ全社が「5年保証」と書いています。 なぜ5年なのか。業界団体の一次資料まで遡りました。
公益社団法人日本しろあり対策協会の「防除施工標準仕様書」(令和7年10月版)の基本大綱13項です。
防除施工を行った建物は、その建築物の保存対策と維持管理上、5 年を目途に再処理をする。
これが「5年」の出どころです。そして、ここに書かれているのは「保証」ではありません。「再処理の目途」です。
仕様書の全文を走査しましたが、「保証」という語は1度も出てきませんでした。
では、なぜ5年なのか。協会自身がQ&Aで答えています。質問は「保証は5年となっていますが、なぜなのですか。」です。
協会では5年を超えて長期間有効な薬剤は環境によくないと考えています。そのため認定する薬剤の有効期間は5年になっています。
5年は、薬が効く期間の上限として協会が決めたものです。 しかも「長く効けば良い」ではなく、長期間有効な薬剤は環境によくないという理由づけです。
前の記事で、シロアリ防除剤には製剤を審査する法律がなく、協会の自主認定が埋めていることを書きました。その認定の条件が5年で、業界の「5年保証」はそこから来ています。
そして協会は、保証の中身について、はっきりこう書いています。
どこまで責任を負うかは保証書の記載内容によります。
「5年保証」という言葉だけでは、何が保証されるのか分かりません。 再発したシロアリを駆除するまでなのか、食われた木材の修復までなのか。協会は「保証書を確認して下さい」と書いています。
5社を並べます
自社で施工する会社4社と、業者を紹介するサービス1社です。 性質が違うので、同じ列に並べても比べられない項目があります。そこは正直に書きます。
| アサンテ | 三共消毒 | キャッツ | テコラ | シロアリ110番 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 運営会社 | 株式会社アサンテ | 株式会社三共消毒 | 株式会社キャッツ | 株式会社テコラ | シェアリングテクノロジー株式会社 |
| 法人番号 | 2011101000803 | 4010001144543 | 6011001025715 | 6120001226824 | 2180001061708 |
| 上場 | 東証プライム 6073 | 記載なし | 記載なし | 記載なし | 東証グロース 3989 |
| 施工するのは | 自社 | 自社 | 自社+協力会社90社以上 | 自社 | 加盟店 |
| 料金の公開 | ㎡単価あり | 見積りのみ | 非公開 | 坪数で定額 | ㎡単価あり |
| 保証 | 5年 | 年数の記載なし | 5年 | 10年 | 加盟店による |
| 建設業許可 | 大臣許可 | 確認できず | 都知事許可 | 確認できず | — |
| 日本しろあり対策協会 | 会員 | 会員 | 関東しろあり対策協会 | 工法に準拠と記載 | 工法に準拠と記載 |
表は横にスクロールできます。
どれが良いという表ではありません。 何が公開されていて何が公開されていないか、の表です。
料金は、3社が公開していました
シロアリの料金は「見積り」としか書かない業界だと思っていましたが、そうでもありませんでした。
シロアリ110番は単価と下限を公開しています。
1㎡あたり 1,320円(税込)
※66㎡以下のシロアリ駆除・予防のご依頼は一律88,000円(税込)となります。
含まれるものも書かれています。現地調査、出張費用、薬剤費用、建物養生、木部処理、土壌処理。一方で床下の障害物移動・清掃、穴あけやハツリ作業、被害木部の補強は含まれません。
テコラは㎡ではなく、1階床面積の坪数で定額です。
Sプラン 95,700円(1坪~9坪)/Mプラン 129,800円(10坪~19坪)/Lプラン 198,000円(20坪~)/XLプラン 231,000円(30坪~)
超過分の規定もあります。
1階床面積が40坪を超える建物は、XLプランに超過分1坪当たり11,000円(税込)が加算されます。
アサンテは会社概要やQ&Aには料金を載せていませんが、エリア別の費用ページに自社の単価を書いています。
75平方メートルの施工面積の場合、エコ割り安心プランの施工単価は1平方メートルあたり1,467円(税込)です。
(東京都のページの記載です。プランと面積の条件つきの単価なので、他のプラン・他の面積でこの単価になるとは書かれていません。)
三共消毒は、ねずみ・ゴキブリ・トコジラミ・ハチには料金表があるのに、シロアリだけ金額がありません。
調査後のお見積りとなります。調査スタッフまでお気軽にお問い合わせください。
キャッツは料金表そのものが見つかりませんでした。調査は無料と書かれていますが、工事の坪単価・㎡単価は公開されていません。
当サイトは害獣駆除の費用の記事で、害獣4社が料金を公開していないことを書きました。シロアリは、害獣より公開が進んでいます。
保証は、内容も主体も違います
「5年保証」と書いてあっても、誰が何をするのかは会社によって違いました。
アサンテは自社が再施工すると明記しています。
保証期間中にシロアリが再発した場合は無料で再施工し、床下換気扇の故障が確認された場合は無料で修理いたします。
年数の理由も書いています。
薬剤効果の持続は5年を目途としているため、保証は5年間となっています
協会の「5年」と同じ理屈です。
テコラは10年でした。しかも保証が2種類に分かれています。
- 築13年以上 → 施工保証(発生箇所の駆除処理)
- 築12年以内 → 修繕保証(最大300万円までの修繕費用を負担)
免責も公開されています。アメリカカンザイシロアリは「床下処理では防ぐことが不可能なため、保証対象外」。保証対象はヤマトシロアリとイエシロアリの2種です。玄関などの土間部分が処理できない物件、基礎内断熱の箇所も対象外と書かれています。
当サイトは、この免責の明示を評価も批判もしません。 ただ、何が対象外かを先に書いている会社と、書いていない会社があるという事実は記録しておきます。
三共消毒は、こう書いています。
三共消毒のシロアリ駆除は保証付きです。保証期間中にシロアリが発生した場合は無料で駆除させていただきます。
「保証期間中」とありますが、その期間が何年なのかは、公式サイトのどこにも見つけられませんでした。
シロアリ110番は、保証の主体が運営会社ではありません。
※加盟店による保証です。保証期間や保証内容は加盟店により異なる可能性がございます。詳細はお伺いした加盟店にお問い合わせください。
紹介サービスなので、施工するのも保証するのも加盟店です。 これは欠陥ではなく仕組みの違いですが、「シロアリ110番の5年保証」ではなく「来た加盟店の保証」であることは、知っておいたほうがいい違いです。
施工するのは、契約した会社とは限りません
ここは当サイトが最も注意して見た項目です。
シロアリ110番は明確です。運営会社は施工しません。加盟店を紹介します。公式サイトに「加盟店をご紹介するサービス」と書かれています。
キャッツは、両方の記述がありました。
施工協力会社は現在90社以上になります。
一方で、床下のページにはこうあります。
社内ライセンスを取得しているベテラン施工技術者(全て正社員)により、確実かつ安全に工事を行います
自社の正社員施工者と、90社以上の協力会社の両方があるということです。どの案件をどちらが施工するのかは、公開情報では確認できませんでした。
依頼する前に「今回、実際に作業をするのはどこの会社ですか」と聞く価値があります。 これは害獣の比較記事でも同じことを書きました。契約する会社と施工する会社が違うこと自体は珍しくありませんが、保証を請求する相手が誰になるのかが変わります。
資格と登録は、公開状況が分かれました
建設業許可の番号を公開していたのは2社です。
- アサンテ:一般建設業 国土交通大臣許可(般-7)第16221号(建築工事業・電気工事業)
- キャッツ:建設業許可 東京都知事許可(般-7)第124536号
三共消毒とテコラは、公式サイトにもgBizINFOにも記載が見つかりませんでした。「無い」のではなく「公開情報では確認できませんでした」という意味です。
協会への加盟は、3つのパターンに分かれました。
- 会員として名簿に載っている:アサンテ(会員番号 東京都033)、三共消毒(会員番号 東京都024)
- 別の協会の会員:キャッツは「一般社団法人 関東しろあり対策協会」に加盟。公益社団法人日本しろあり対策協会への加盟の記載は見つかりませんでした
- 工法や薬剤に準拠していると書いている:テコラ、シロアリ110番。加盟しているとは書いていません
「協会の工法に準拠」と「協会の会員」は、別のことです。
そして、5社すべてで見つけられなかったものがあります。「しろあり防除施工士」の有資格者数です。 資格者が対応すると書いている会社はありますが、何人いるのかを公開している会社は1社もありませんでした。 前の記事で書いたとおり、これは民間資格です。
訪問営業について
アサンテは、訪問販売を行っていることを公表しています。
加入団体に「公益社団法人 日本訪問販売協会」を明記し、ESGデータとして毎期、次の数字を公開しています(2026年3月期)。
- 訪問販売員教育指導者資格保有者:59名
- 日本訪問販売協会 登録販売員数:297名
訪問販売であること自体は違法ではありません。 前の記事で扱った東京都の処分は、無料点検を口実にした勧誘目的の不明示と不実告知が問題とされたものです。訪問で来ること自体と、嘘をつくことは別です。
そして訪問販売であれば、クーリング・オフの対象になります。 起算点は書面を受け取った日を含む8日です。
この記事が書けなかったこと
- 施工の品質。 当サイトは依頼していないので、実際の作業を見ていません
- どの会社が安いか。 料金の公開状況が違いすぎて、同じ条件で比較できません
- 口コミ・評判。 当サイトは体験談を書きません
- シロアリ110番の加盟店数。 「283社」という数字を見かけましたが、公式サイトの到達できるページでは確認できませんでした。 数字が確認できないので載せません
- 「街角シロアリ駆除相談所」。 調べようとしましたが、その名称の公式ページを特定できませんでした。 運営元とされるトラベルブック株式会社は、サイト記載の住所(千代田区九段南)と登記上の本店(中央区東日本橋)が一致しません。確認できないので、比較の対象に入れていません
- 三共消毒の保証期間。 「保証期間中」とだけ書かれていて、年数が見つかりませんでした
- テコラの代表者名・設立年・資本金。 会社概要ページが取得できず、gBizINFOにも登録がありませんでした
- 各社の保証書の全文。 どの会社も保証書そのものは公開していません。協会が「保証書の記載内容によります」と書いている以上、ここが分からないと保証の中身は分かりません
