最初にお断りします。当サイトはシロアリの駆除も予防工事もしたことがありません。
ですから「この工事で防げた」という体験談は書けません。書けるのは、法令と、保険会社が公表している書面と、協会が公表しているQ&Aから確認できたことだけです。すべて出典を付けるので、同じ手順で確かめられます。
この記事に広告リンクはありません。 当サイトで広告リンクを載せているのは、提携している会社とサービスのページだけです(自社で施工する駆除ザウルス・ハウスプロテクト・キャッツの3社と、業者を紹介するハチ110番・シロアリ110番と街角シロアリ駆除相談所)。提携の有無で、調べる内容は変えていません。
確認日:2026年9月21日
確認できたこと
- 新築住宅の10年責任に、シロアリという枠はありません。 品確法第94条の対象は「構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの」だけです
- その政令(品確法施行令)は全文1,528字。 通して読みましたが、「しろあり」「白蟻」「シロアリ」「防蟻」「虫」のいずれも1度も出てきません
- 条文には、見落とされやすい括弧書きがあります。 対象の瑕疵から「構造耐力又は雨水の浸入に影響のないもの」が除かれています
- 瑕疵保険3社の書面は、いずれも「虫食い」を免責事由に挙げています(JIO・住宅あんしん保証・住宅保証機構)。3社とも「しろあり」という語は使っていません
- 業者の5年保証に、協会の統一ルールはありません。 協会自身が「協会で統一したルールはありません。」と書いています
- 業者が無くなると保証は無効になります。 協会は「あくまでも保証は業者が行うものですので」と説明しています
- 修復費用の保証には上限金額があります。 協会は「上限金額が記載されています。」と書いています
- なぜ5年なのか。 協会は、5年を超えて長期間有効な薬剤は環境によくないと考えているからだ、と答えています
- 新築時の防蟻措置は、地域によって省略できます。 フラット35の基準では11道県で地盤の防蟻措置を省略できます
- その一方で、森林総合研究所はヤマトシロアリの分布北限が名寄市まで北上したと報告しています
- 自分でできる予防は、公的資料では2つに集約されます。 湿気を減らすことと、餌になる木材を置かないことです
- 点検の頻度を書いた公的資料は、確認できませんでした。 協会も「時どき」としか書いていません
1. 新築の「10年保証」の中身
住宅を新築したとき、10年間の責任があることはよく知られています。根拠は住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)です。条文を確かめました。
住宅を新築する建設工事の請負契約(以下「住宅新築請負契約」という。)においては、請負人は、注文者に引き渡した時から十年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの(次条において「住宅の構造耐力上主要な部分等」という。)の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。次条において同じ。)について、民法(明治二十九年法律第八十九号)第四百十五条、第五百四十一条及び第五百四十二条並びに同法第五百五十九条において準用する同法第五百六十二条及び第五百六十三条に規定する担保の責任を負う。
── 住宅の品質確保の促進等に関する法律 第九十四条第一項(e-Gov法令検索、2026年9月21日に確認)
買った場合(売買契約)は第九十五条で、対象は同じ「住宅の構造耐力上主要な部分等」です。
ここで押さえるべきことが2つあります。
1つめ。対象は2種類しかありません。 「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」です。それ以外の不具合は、この10年責任の外です。
2つめ。括弧書きがあります。 「構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く」。つまり、対象部位に不具合があっても、構造耐力にも雨水の浸入にも影響していなければ、この責任の対象になりません。
では、その「政令で定めるもの」とは何か
条文は中身を政令に投げています。読んでみました。
法第九十四条第一項の住宅のうち構造耐力上主要な部分として政令で定めるものは、住宅の基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、当該住宅の自重若しくは積載荷重、積雪、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものとする。
2 法第九十四条第一項の住宅のうち雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるものは、次に掲げるものとする。
一 住宅の屋根若しくは外壁又はこれらの開口部に設ける戸、わくその他の建具
二 雨水を排除するため住宅に設ける排水管のうち、当該住宅の屋根若しくは外壁の内部又は屋内にある部分
── 住宅の品質確保の促進等に関する法律施行令 第五条(e-Gov法令検索、2026年9月21日に確認)
この政令は、附則まで含めて全文1,528字しかありません。 短いので通して読みました。
「しろあり」「白蟻」「シロアリ」「防蟻」「虫」──どれも1度も出てきません。
誤解しないでください
これは「シロアリ被害は絶対に10年責任の対象にならない」という意味ではありません。 正確に言うとこうです。
- 対象かどうかは、部位と影響で決まります。シロアリかどうかでは決まりません
- 土台や柱はどちらも「構造耐力上主要な部分」に挙がっています。そこに構造耐力へ影響する瑕疵があれば、原因が何であれ対象になりえます
- 逆に、シロアリが出たという事実だけでは、この責任は発生しません
つまりこの制度は、シロアリを想定して作られたものではありません。 シロアリ対策として10年責任を当てにするのは、設計が違う、ということです。
2. 保険の書面には「虫食い」と書いてあります
新築住宅には、その10年責任を裏づける保険(住宅瑕疵担保責任保険)が付いていることがあります。保険会社が公表している書面を開いて、シロアリがどう扱われているかを探しました。
3社とも、「しろあり」という語は使っていませんでした。 代わりに出てくるのは「虫食い」です。しかも免責事由の側に出てきます。
株式会社日本住宅保証検査機構(JIO)
重要事項説明書(2025年4月版)の「保険金をお支払いできない場合」に、次の1項目があります。
対象住宅の虫食い もしくはねずみ食い、対象住宅の性質による結露または事故によらない対象住宅の劣化
── JIO わが家の保険 重要事項説明書(2025年4月版)
株式会社住宅あんしん保証
「あんしん住宅瑕疵保険 契約内容のご案内」(2025年2月版)の「保険金をお支払いしない主な場合」です。
保険対象住宅の虫食いもしくはねずみ食い、保険対象住宅の性質による結露、瑕疵によらない保険対象住宅の自然の消耗、摩滅、さび、かび、むれ、腐敗、変質、変色、その他類似の事由
住宅保証機構株式会社(まもりすまい保険)
「保険の概要」(2025年4月版)の「保険金をお支払できない主な場合」です。
住宅の虫食いまたは瑕疵によらない保険付保住宅の自然の消耗等の事由
── まもりすまい保険(新築)保険の概要(2025年4月版)
同じ書面には、保険が何を対象にしているかも書かれています。
住宅品質確保法に基づき定められた、構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分に関する10年間の瑕疵担保責任の範囲が保険の対象となります。
法律の対象範囲をそのまま引き写しています。 1章で見たとおりです。
正直に書いておきます
当サイトが読んだのは、重要事項説明書・契約内容のご案内・保険の概要です。保険約款そのものではありません。 約款本体のPDFは見つけられませんでした。ですから、約款に「しろあり」の語がないとは書けません。 書けるのは、各社が消費者向けに公表している書面には「しろあり」の語がなく、代わりに「虫食い」が免責事由として並んでいる、ということまでです。
また「虫食い」がシロアリ被害を指すのかどうかを、3社の書面は説明していません。実際にどう適用されるかは、当サイトでは確認できませんでした。
3. 業者の「5年保証」の実像
制度が想定していないなら、頼りは業者の保証です。公益社団法人日本しろあり対策協会が、保証についてのQ&Aを10問公開しています。全部読みました。
協会に統一ルールはありません
保証に関しては各業者の判断で行っており、協会で統一したルールはありません。一般的には部分施工の場合は保証がつかない場合が多いです。
── 公益社団法人日本しろあり対策協会「家のリフォームにあたり、シロアリ対策も勧められましたが風呂場だけの施工では保証書が出せないと言われました。そういうものなのですか。」
別のQ&Aでも同じです。
保証を行うのかどうかは業者の判断です。協会としての決まりはありません。
── 同「基礎断熱は保証出来ないと言われたのですが、本当にそうなのですか。」(faq/2658)
保証については保証書をよく確認して下さい。業者によって保証内容は異なります。
── 同「築25年の木造住宅です。4年前に駆除しましたがトイレの窓枠にシロアリが再発しました。業者に連絡をしたところ、床上は保証出来ないといわれました。本当にそうなのですか。」(faq/2650)
「5年保証」という言葉は業界で共通していますが、中身は共通していません。
業者が無くなれば、保証も無くなります
10問のなかで、最も重い答えがこれでした。
あくまでも保証は業者が行うものですので、この場合保証は無効になってしまいます。
── 同「工務店ですが、今までお願いしていた業者が無くなってしまいました。保証はどうなるのでしょうか。」(faq/2657)
協会が保証しているわけではありません。 保証しているのは施工した会社です。その会社が廃業すれば、保証書は残っても効力はなくなる、と協会自身が書いています。
修復費用には上限があります
どこまで責任を負うかは保証書の記載内容によります。再発したシロアリを駆除することまでが保証内容の場合もあります。修復費用まで責任を負う場合は上限金額が記載されています。もう一度保証書を確認して下さい。また、再施工の方法は業者の判断によります。
── 同「2年前に駆除工事をしましたが、今年になって再発しました。…」(faq/2653)
「再発したシロアリを駆除することまで」で終わる保証もあるということです。食われた木材の修復が含まれるとは限りません。含まれる場合も上限金額があります。
リフォーム会社を通した場合
リフォーム会社と契約をした場合はシロアリ業者は下請けになります。この場合責任の所在はリフォーム会社になります。基本的にはすべてリフォーム会社を通して話しを進めるべきです。業者の保証書をお客様に渡すかどうかはリフォーム会社の判断によります。
── 同「リフォーム業者を通じてシロアリ駆除をしました。…」(faq/2656)
保証書を受け取れるかどうかも、リフォーム会社の判断だと書かれています。
なぜ5年なのか
協会では5年を超えて長期間有効な薬剤は環境によくないと考えています。そのため認定する薬剤の有効期間は5年になっています。
── 同「保証は5年となっていますが、なぜなのですか。」(faq/2659)
薬剤の有効期限は5年です。5年を過ぎたからといってすぐに被害が出るわけではありませんが、シロアリを確実に防ぐには再施工をお勧めします。
── 同「5年間の保証がついていますが、5年経ったら必ず再施工しなければならないのでしょうか。」(faq/2654)
5年は、家が守られる期間ではなく、薬剤が効くとされる期間です。 この点は別の記事で協会の仕様書まで遡って調べています。仕様書に「保証」の語は1度も出てきません。
1年で出ることもあります
協会は、予防工事から1年で出た場合のQ&Aも置いています。
お手元の保証書を確認して下さい。一般的には5年の保証が付いていると思いますので、まずは業者に相談して下さい。
── 同「予防工事をしてから1年後にシロアリが出ました。5年間効果があると言われたのですが、このようなことはよくあるのですか。どうしたら良いのでしょうか。」(faq/2652)
「よくあるのですか」という質問に、協会は頻度を答えていません。 保証書を見て業者に相談してください、という答えです。どのくらいの割合で起きるのかは、当サイトでも確認できませんでした。
契約でもめたときの窓口
契約に関するトラブルに関しましては住宅リフォーム・紛争処理支援センターを紹介させて頂いておりますので、そちらにご相談下さい。
── 同「シロアリ駆除実施後に建物を売却しましたが、…」(faq/2655)
つまり、見るべきは保証書1枚です
協会の10問から、契約前に確かめる項目が導けます。協会が「保証書を確認して下さい」と繰り返しているのは、そこにしか書いていないからです。
| 確かめること | なぜ |
|---|---|
| 期間 | 5年が一般的だが決まりではない |
| 範囲 | 再発したシロアリの駆除までか、木材の修復まで含むか |
| 上限金額 | 修復まで含む場合、必ず上限が書かれている |
| 対象部分 | 部分施工だと保証が付かないことが多い。床上が対象外のこともある |
| 保証する主体 | 施工した会社か、紹介元か、リフォーム会社か |
表は横にスクロールできます。
4. 新築のときの防蟻は、地域で変わります
新築時にどこまでやるかは、住宅金融支援機構フラット35の技術基準が具体的です(更新日 2025年12月5日)。
地面から基礎の上端または地面から土台下端までの高さは40cm以上とします。
地面からの高さ1m以内の部分の防腐・防蟻措置(次の(ア)から(オ)のいずれか)
そして地盤についてです。ここに注目してください。
基礎の内周部の地盤について、次のいずれかの防蟻措置を講じます。ただし、北海道、青森県、岩手県、秋田県、宮城県、山形県、福島県、新潟県、富山県、石川県又は福井県においては、地盤の防蟻措置を省略することができます。
11道県で、地盤の防蟻措置を省略できます。
ところが、分布は北へ動いています
国立研究開発法人森林総合研究所の報告です。
ヤマトシロアリの野外分布北限は2001年の段階では図1のように札幌市付近が北限でしたが、今回、野外生息域と被害情報を改めて精査した結果、図2のように北海道北部(名寄市)まで生息地を拡げている状況を明らかにしました(図3)。
── 大村和香子、神原広平、加藤英雄「変わりゆくシロアリ生息地と寒冷地におけるシロアリ対策の必要性」『森林総合研究所 平成28年版 研究成果選集』p.24-25
省略できる11道県の中に、北海道が入っています。
ここは慎重に書きます。この2つを並べて「基準が間違っている」と当サイトが言うことはできません。 省略が認められているのは地盤の防蟻措置だけで、土台や木部の措置は別に定められています。また基準がどういう検討を経て決まったかを、当サイトは確認していません。
書けるのは、並んでいる事実だけです。 省略が認められている地域に、シロアリの生息が確認されるようになった。それが基準にどう反映されるのか、あるいはされないのかは、確認できませんでした。
5. 自分でできることは、2つに集約されます
公的機関がシロアリ対策として住民に挙げていることを集めると、ほとんどが2つに収まります。湿気と木材です。
なぜ湿気なのか
東京都保健医療局が、理由まで書いています。
ヤマトシロアリは、日本全国に広く分布している代表的なシロアリです。水を運ぶ能力がないため、常に湿った環境を必要とします。
── 東京都保健医療局「シロアリ」(更新日 2026年9月10日)
水を運べない。 だから乾いた場所では生きられない。ここが対策の根拠になっています。同じページに生息場所も書かれています。
床下が土の地面になっている木造の家屋など、通気性の悪い床下などに巣を作ります。
対策はこうです。
床下の湿気対策が重要です。床下の換気を良くしたり、雨漏りや水漏れを放置しないなど湿気を減らすことが予防につながります。
雨漏りと水漏れが並んでいることに注意してください。 床下だけの話ではありません。
なぜ木材なのか
同じ東京都のページです。
ヤマトシロアリなどの湿気を好むシロアリ対策には、家の周囲に木材などを放置しないようにし、床下などは通気をよくするなど、常に湿気がないように心がけましょう。
森林総合研究所は、もう一歩具体的です。
シロアリは木造建築物の大害虫として知られ、生立木でも樹勢の弱っている樹木、古木、街路樹等にも被害を与えます。特にイエシロアリとヤマトシロアリによる被害が多く、これらは床下地面から侵入する場合が多いので、家屋周囲の土壌や地際部分の木材を薬剤処理するのが予防になります。また床下や家屋の周囲にシロアリの餌となる木材の切れ端や木を切り倒したあとの伐根が残っているとそこが発生源となります。なるべく取り除いてきれいにして点検しやすい状態を保つようにしましょう。
── 森林総合研究所「森林資源の利用 Q23」(更新日 2010年5月31日/木材改質研究領域)
伐根まで挙げているのは、この資料だけでした。 木を切った切り株が庭に残っている場合です。そして理由が2段構えになっています。餌になることと、点検しやすい状態を保つことです。
新築のときが安いと協会は書いています
まずは被害にあわないための「予防」が大切です。被害にあってしまった場合は「早期発見」がポイントとなります。建物の土台部分や床下の被害はなかなか発見しにくいため、定期的な調査を行い、シロアリやその被害を出来るだけ早く発見して退治することです。それよりもさらに被害を受ける前に、適切な予防対策を講じておくことが何よりも肝心です。新築時のほうが防蟻施工がやりやすい上に、比較的安価な経費で、しかも安全な防蟻対策を講じることができます。
これは業界団体の見解です。 新築時のほうが安いという比較の根拠となる数字は、このページにはありません。
6. どこを見るか
協会が、見るべき場所と手がかりを7つ挙げています。
シロアリは地中から蟻道をつくって建物へ侵入してくることが多いので、時どき建物の基礎や束石、土台などに蟻道がついていないかを確かめましょう。
同じページの他の手がかりです。
| 手がかり | 協会の説明(原文) |
|---|---|
| 蟻土 | シロアリは風や光を嫌い、適当な湿度を保つために、木材の割れ目や継ぎ目に排出物や土砂(蟻土)を詰めたり、盛り上げたりします。 |
| 食痕 | シロアリは木材の軟らかい早材を好んで食べ、硬い晩材を食べ残すという特徴ある食痕を示します。 |
| 空洞音 | シロアリ被害の進んだ木材はハンマーでたたくと空洞音がしたり、ドライバーでほじくると簡単に穴があきます。 |
| 建物の異常 | 被害の進んだ建物では柱が下がったり、棟や軒の稜線が波を打ったり、ふすまや雨戸などの立てつけが悪くなったりします。 |
| 羽アリ | 住まいやその近辺からシロアリの羽アリが群飛しないか注意しましょう。 |
| 乾材シロアリの糞 | 乾材から乾燥した砂粒状の糞が排出されている場合は乾材シロアリの被害です。 |
表は横にスクロールできます。
羽アリについては別の記事で、見分け方を書いた公的資料11件を突き合わせています。3点そろって一致したのは「翅」の1点だけでした。
アメリカカンザイシロアリは地面から来ないので、見る場所が変わります。東京都の記述です。
軒下や窓周辺に砂粒状の糞がないか、定期的に点検をすることが重要です。
頻度は、どこにも書かれていません
協会は「時どき」、東京都は「定期的に」。何か月に1度なのかを書いた公的資料は、探した範囲では見つけられませんでした。
7. 確認できなかったこと
正直に並べます。
- 保険約款そのものは見つけられませんでした。読んだのは重要事項説明書・契約内容のご案内・保険の概要です
- 保険の「虫食い」がシロアリ被害を指すのか、3社の書面は説明していません。実際の適用も確認できませんでした
- 予防工事をしても再発する割合は、協会の資料でも確認できませんでした
- 点検の頻度を示した公的資料は見つけられませんでした
- 11道県の省略規定がどういう検討を経て決まったか、また分布の北上を受けて見直されるのかは確認できませんでした
- 新築時のほうが安いという協会の説明について、比較できる金額は確認できませんでした
- 床下換気扇や床下調湿材の効果を評価した公的機関の資料は見つけられませんでした
まとめ
- 新築の10年責任を、シロアリ対策として当てにしないでください。 対象は「構造耐力上主要な部分」と「雨水の浸入を防止する部分」だけで、しかも構造耐力か雨水の浸入に影響しない瑕疵は除かれます。中身を定めた政令の全文1,528字に、シロアリの語はありません
- 保険の書面には「虫食い」が免責として書かれています。 3社とも同じです
- 業者の保証は、業者ごとに違います。 協会に統一ルールはありません
- 業者が無くなれば保証は無効です。 これは協会自身の説明です
- 契約前に保証書で5点を確かめてください。 期間・範囲・上限金額・対象部分・保証する主体です
- 新築時の地盤の防蟻は、11道県で省略できます。 一方で分布は北へ動いています
- 自分でできることは2つです。 湿気を減らすことと、餌になる木材を置かないこと。ヤマトシロアリは水を運べないので、乾いた場所では生きられません
- 見るのは基礎・束石・土台です。 蟻道、蟻土、食痕、空洞音、建物の異常、羽アリ、砂粒状の糞
業者を選ぶ段階の話は別の記事にまとめてあります。「5年保証」の出どころを協会の仕様書まで遡ったものがシロアリ業者の「5年保証」は、どこから来たのか、費用の相場とされる数字の出どころを探したものがシロアリ駆除の費用に、公的な単価はありません、法律がどこまで義務づけているかを調べたものがシロアリ駆除に、国家資格はありませんです。
制度も、保険の書面も、協会のQ&Aも変わります。 この記事の内容は確認日時点のものです。とくに保証書の中身は会社ごとに違うので、この記事を読んで判断せず、必ずご自身の保証書を開いて確かめてください。 引用元のURLは1件ずつ付けてあります。
