本文へ移動
害獣の窓口 暮らしの安心を、正しい情報から。

広告 このページにはアフィリエイトリンクが含まれます

自治体を調べる

20市で、答えが
割れていました。

スズメバチの初期の巣を自分で取ってよいか、政令指定都市20市の公式ページを1件ずつ確認しました。

この記事でわかること

  1. 8市が「できる」と読める

    スズメバチの初期の巣について、自分で駆除できると読める記述がありました。

  2. 4市は書き分けている

    自分でできるのはアシナガバチ、スズメバチは業者へ、と分けています。

  3. 境目の基準は1市だけ

    広島市の「人の握り拳より大きい」。ほかに境目を示した市はありません。

目次

最初にお断りします。この記事は駆除のやり方を教えるものではありません。

当サイトはハチの駆除をしたことがありません。ですから「この巣なら取れます」と判断することはできません。書けるのは、自治体が公式ページに何を書いているかを、1件ずつ確認した結果だけです。すべて出典を付けるので、同じ手順で確かめられます。

この記事の末尾には広告リンクがあります(ハチ110番)。 当サイトは提携している会社とサービスだけ広告を載せ、載せた場合は必ず明記します。提携の有無で、調べる項目も書く内容も変えていません。 下に出てくる20市の記述は、提携先とは無関係に、各市の公式ページだけで確認しました。

確認日:2026年9月22日

確認できたこと

  • 政令指定都市20市の公式ページを、1件ずつ確認しました。 スズメバチについて「初期の巣なら自分で駆除できる」と読める記述があったのは、仙台市・さいたま市・川崎市・横浜市・新潟市・静岡市・堺市・神戸市の8市です
  • その8市のうち7市は、同じページの中で、専門業者への依頼にも触れています。 残る1市(さいたま市)は、市が費用を全額負担して駆除するので、業者に頼めとは書いていません
  • 4市は、アシナガバチとスズメバチをはっきり書き分けています。 相模原市・名古屋市・大阪市・岡山市です。「自分でできる」はアシナガバチの話で、スズメバチは業者へ、という構成です
  • 川崎市は、ページの冒頭2行で逆のことを書いています。 1行目が「スズメバチなど攻撃性が高いハチの巣ができた場合は、業者に駆除を依頼します。」、2行目が「できたばかりの小さな巣などは、市販の薬剤を使い個人で駆除することもできます。」です
  • その川崎市は、駆除の手順でスズメバチを名指ししています。 「アシナガバチは巣全体に、スズメバチは巣の出入り口の穴に向かってスプレーします。」
  • 自分でやるか業者に頼むかの境目を示していたのは、広島市の1市だけでした。基準は「人の握り拳より大きい」です。ただしこの一文にハチの種名は書かれていません
  • 初期の巣の大きさをcmで書いていたのは2市です。仙台市が「5~10cm」、熊本市が「8センチから10センチくらい」。数字が一致せず、熊本市は個人での駆除は避けるよう書いています
  • 堺市と神戸市で、6月の扱いが逆です。 堺市は6月になったら業者へ、神戸市は6月くらいまでなら自分で、と書いています
  • 巣の形だけは、11市が一致しています。 「とっくり(徳利)を逆さにした形」。ここは信用してよさそうです
  • 市が駆除に関与するのは、20市のうち2市(さいたま市・京都市)でした。さいたま市は費用を全額負担、京都市は自己負担1万円です
  • 防護服や駆除機材を貸す市が5つあります。川崎市・横浜市・相模原市・広島市・堺市です

この記事で調べた範囲

政令指定都市20市の、ハチまたはスズメバチについての公式ページです。札幌市・仙台市・さいたま市・千葉市・川崎市・横浜市・相模原市・新潟市・静岡市・浜松市・名古屋市・京都市・大阪市・堺市・神戸市・岡山市・広島市・北九州市・福岡市・熊本市。20市すべてで、ページを見つけられました。

「なぜ政令市20市なのか」には理由があります。当サイトはネズミの駆除を市役所に頼めるのかで東京23区と政令市20市を、害獣の自治体データベースで131自治体を、同じやり方で調べています。同じ母集団で調べておけば、あとから比べられるからです。

23区とそれ以外の市で見つけたものは、記事の後半で別枠にしました。

この記事の分類は、公開前に2回作り直しています。 理由は後半の「調べ方について」に書きました。

1. まず、20市の答えを4つに分けます

分類市の数市
スズメバチについて、自分でできると読める8仙台市・さいたま市・川崎市・横浜市・新潟市・静岡市・堺市・神戸市
種名を書かずに、自分で駆除する手順を載せている1広島市
アシナガバチなら自分で、スズメバチは業者、と書き分け4相模原市・名古屋市・大阪市・岡山市
スズメバチを自分で駆除してよいとは読めない7札幌市・千葉市・京都市・浜松市・北九州市・福岡市・熊本市

表は横にスクロールできます。

「初期の巣なら自分で取れる」という言い方に、全国共通の答えはありません。 住んでいる市によって、読める案内が変わります。

2. 「自分でできる」と書いていた8市

堺市

見出しが、こうなっています。

初期の巣(とっくり型)は市民の方で駆除出来るチャンスです

本文も明確です。

初期段階で発見したコガタスズメバチの巣(逆とっくり型)は、女王蜂一匹で作っていますので、市販のハチ専用スプレーで駆除出来る場合があります。

防護服まで貸します。

当課くらしの虫相談係で防護服の貸出を行っています

ところが、同じページの下のほうに、こうあります。

スズメバチについては自らの駆除は危険を伴いますので、専門の駆除業者に依頼してください。(費用は自己負担です)

同じ1ページの中に、「市民の方で駆除出来るチャンスです」と「自らの駆除は危険を伴いますので、専門の駆除業者に依頼してください」の両方があります。

出典:スズメバチ|堺市(更新日:2025年5月1日)

神戸市

自分で駆除する手順を、20市の中で最も詳しく書いている市です。

スズメバチの巣をご自身で駆除するときは、女王バチだけが単独で巣づくりしている6月くらいまでの、小さな巣(徳利を逆さにした形)のうちに行います。

このあとに、時間帯・服装・殺虫剤・作業手順が並びます。そして注意事項に、こうあります。

危険を感じたら、無理をせず、専門の駆除業者にご依頼ください。

神戸市は駆除も費用負担もしません。助成制度についても書いています。

神戸市の駆除に関する助成制度は、2022年3月31日をもって終了しました。

出典:スズメバチと上手につき合おう|神戸市(最終更新日:2026年9月1日)

川崎市 ── 冒頭の2行で、逆のことが書かれています

20市の中で、いちばんはっきりしていたのが川崎市です。 ページの書き出しが、この2行です。

スズメバチなど攻撃性が高いハチの巣ができた場合は、業者に駆除を依頼します。

できたばかりの小さな巣などは、市販の薬剤を使い個人で駆除することもできます。

1行目と2行目が、続けて置かれています。 2行目にハチの種類は書かれていないので、「できたばかりの小さな巣」がスズメバチを含むのかどうかは、この2行からは決まりません。

ところが、同じページの「駆除の手順」に、こうあります。

殺虫剤をスプレーする場所を確認します。アシナガバチは巣全体に、スズメバチは巣の出入り口の穴に向かってスプレーします。

さらに、続きの手順にもスズメバチが出てきます。

スズメバチの場合、表面にハチがいなくなった後も穴から内部へ十分に噴霧します

手順がスズメバチを名指ししています。 冒頭で「スズメバチは業者へ」と書いた同じページが、下のほうで住民向けにスズメバチへの噴霧方法を説明しています。

防護服についても書いてあります。

基本的には、防護服を着用してください(各区役所衛生課で貸出しをしています)

なお、川崎市のこのページに「無料」とは書かれていません。 貸し出しの費用については、ページからは分かりませんでした。

出典:ハチの駆除方法|川崎市(更新日:2025年9月25日)/ハチの巣駆除用防護服の貸出し|川崎市

横浜市

横浜市は、費用の話から入ります。

4月から6月までの最初の働きバチが羽化するまでの間は、女王バチ1匹で巣作りを行っている時期なので、その間に巣を発見できれば、比較的安全で費用も安く駆除が行えます。

殺虫剤の選び方まで書いてあります。そして相談窓口の説明に、こうあります。

ご自分で駆除をされる際の防護服や駆除機材の貸出しを行っています

ところがその直後に、米印で但し書きが付きます。

※スズメバチは攻撃性が高く非常に危険ですので、無理にご自分で駆除をしようとせず、専門駆除業者に依頼することをおすすめします。

防護服を貸すと書いた同じ段落に、「無理にご自分で駆除をしようとせず」と書いてあります。

出典:ハチについて|横浜市(最終更新日 2025年11月10日)

新潟市

新潟市は、2つの記述が数行しか離れていません。

1匹で活動しているこの時期であれば、ご自身でも駆除は容易にできます。

すぐ下の「ハチの巣の駆除について」に、こうあります。

ハチの巣の駆除は、専門の駆除業者に依頼することをお勧めします。

出典:ハチ|新潟市(最終更新日:2025年1月23日)

仙台市

仙台市(青葉区)は短いページですが、両方が入っています。

スズメバチは5月頃から巣作りを始め、初期の巣は5~10cmのとっくり型や球形をしています。この時期の巣は比較的容易に駆除できますので、日ごろから軒下や庭木、生垣など家の周辺を点検して、早い時期に駆除しましょう。

同じページの箇条書きに、こうあります。

巣を駆除する場合は、専門の駆除業者(有料)に依頼しましょう

出典:スズメバチに注意しましょう!|仙台市(更新日:2022年11月15日)

静岡市

静岡市は、スズメバチについて業者への依頼を書いています。

攻撃性が強く作業中に刺される場合もあるので、駆除は専門業者に依頼しましょう。

ところが、駆除事業が終わったことを知らせる注記に、こうあります。

御自身で駆除を行うか業者に駆除を依頼してください(有料)。

制度の終了を知らせる文が、結果として自分で駆除する選択肢を示す形になっています。 なお、全戸を対象としたスズメバチの巣の駆除事業は、静岡市のページによれば2026年3月31日で終了しています。現在あるのは、市民税非課税世帯・生活保護世帯を対象とした上限11,000円の補助金です。

出典:ハチ被害防止対策とスズメバチの巣除去費用助成補助金|静岡市

さいたま市 ── 8市の中で、ここだけ事情が違います

さいたま市は、こう書いています。

初期(春~初夏)の段階であれば比較的容易に巣の駆除ができますので、家の周辺を点検しましょう。

ただし、さいたま市は誰が駆除するかを書いていません。 そしてこの市は、スズメバチの巣を市の費用で駆除します。

駆除費用は市が負担します

対象は戸建て住宅とその敷地、集合住宅の専有部分やベランダなどの専用使用部分です。集合住宅の共用部分、空き家、空き地、寺社、道路、高所など駆除が困難な巣は対象外です。アシナガバチも対象外です。

8市のうち、同じページで業者への依頼に触れていないのは、このさいたま市だけでした。市がやるので、その必要がないからだと思われます。

出典:スズメバチの巣について|さいたま市

8市に共通していたこと

市自分でできると読める箇所同じページの、もう一方
堺市「市民の方で駆除出来るチャンスです」「自らの駆除は危険を伴いますので、専門の駆除業者に依頼してください」
神戸市「6月くらいまでの、小さな巣のうちに行います」「危険を感じたら、無理をせず、専門の駆除業者にご依頼ください」
川崎市「個人で駆除することもできます」+スズメバチ向けの手順「スズメバチなど攻撃性が高いハチの巣ができた場合は、業者に駆除を依頼します」
横浜市「比較的安全で費用も安く駆除が行えます」「無理にご自分で駆除をしようとせず」
新潟市「ご自身でも駆除は容易にできます」「専門の駆除業者に依頼することをお勧めします」
仙台市「この時期の巣は比較的容易に駆除できます」「専門の駆除業者(有料)に依頼しましょう」
静岡市「御自身で駆除を行うか業者に駆除を依頼してください」「駆除は専門業者に依頼しましょう」
さいたま市「初期(春~初夏)の段階であれば比較的容易に巣の駆除ができます」なし(市が費用を全額負担して駆除)

表は横にスクロールできます。

8市のうち7市に、続きがありました。 「自治体が自分でやっていいと書いている」という言い方は、この7市のどのページについても、半分しか写していないことになります。

3. 「自分でできる」の多くは、アシナガバチの話でした

ここがこの記事でいちばん実用的な点だと思います。4市は、ハチの種類で答えを分けています。

市アシナガバチについてスズメバチについて
相模原市「夜間に殺虫スプレーを巣へ直接かけることで、比較的簡単に駆除できます。」「働き蜂が次々と産まれ巣が大きくなると、自分で駆除することは危険です。駆除が必要な場合は、専門の業者に依頼してください。」
名古屋市「スズメバチに比べ攻撃性が弱く、外皮もないため自分で除去することも可能です。」「攻撃性が強く、作業中に刺される場合もあるので除去は専門業者に依頼しましょう。」
大阪市「比較的容易に駆除を行えます」(夜間に行う手順つき)「駆除が必要な場合は、専門駆除業者(有料)に依頼しましょう。」
岡山市「ご自身で駆除される場合は、あくまで自己責任です。」(駆除手順つき)「スズメバチは攻撃性が強いため、駆除は専門業者に依頼することをお勧めします。」

表は横にスクロールできます。

この4市は、自分で駆除する手順を載せています。ただしその手順は、アシナガバチのためのものです。

名古屋市は噴霧の秒数まで書いています。「夕方から夜、ハチが活動を停止している間に、風上から巣に向けてスプレー式の殺虫剤を20から30秒吹き付けます。」——これはアシナガバチの項に書かれています。

「巣が小さいうちなら自分で取れる」という情報を見かけたら、それがどのハチの話なのかを先に確かめてください。 4市がここまではっきり書き分けているということは、種類が変われば答えが変わるということです。

出典:ハチの暮らしと巣の除去方法|相模原市/スズメバチ ハチに刺されないために|名古屋市/ハチについて|大阪市/ハチの巣の駆除について(PDF)|岡山市

なお岡山市は、ウェブページのほうには駆除方法を書いていません。 ページにあるのは「市では私有地(民有地・事業所内等)のハチの巣の駆除は行っておりません。」など3文だけで、中身は添付のPDFに入っています。

4. 境目の基準を示したのは、広島市の1市だけでした

「初期の巣」と言われても、どこまでが初期なのかが分からなければ判断できません。20市のうち、自分でやるか業者に頼むかの境目を示していたのは、広島市だけでした。

広島市のページには「ご自身で駆除される場合」という見出しがあり、その下に手順が並びます。防護服を着ること、夜間か朝早くに行うこと、巣から約3メートル以上離れて噴霧すること。そして手順の最後に、こう書かれています。

※刺される危険がありますので、十分に注意してください。巣が人の握り拳より大きい、ハチの数が多い、屋根裏など駆除しにくい場所にある等の場合は無理をしないで専門業者に依頼することをお勧めします。

「人の握り拳より大きい」。これが20市の中で唯一の、大きさによる境目でした。

ただし注意点が2つあります。

1つめ。この一文に、ハチの種名は書かれていません。 同じページの別の表では、スズメバチは巣の出入口から概ね4mの範囲、アシナガバチ・ミツバチは概ね1mの範囲、というように種類を分けています。ところが「握り拳」のほうには種類の区別がありません。 つまりスズメバチの巣であっても、握り拳より小さければ自分で駆除する前提で読めてしまいます。

2つめ。広島市のページに、スズメバチだけは自分で駆除するな、という趣旨の文はありません。 ほかの多くの市が何らかの形で書いていることを、広島市は書いていません。

広島市は防護服を無料で貸します。ただし、こういう注意も書いています。

防護服は、ハチの針が貫通しないことを保障するものではないため、防護服の使用に伴い蜂に刺される等の事故や怪我人等が発生した場合においても、広島市は一切の責任を負わないことをご了承ください。

出典:ハチの駆除について(FAQID-80281~80287)|広島市(更新日 2026年7月24日)

5. cmの数字を書いていたのは2市。しかも一致しません

境目ではなく、初期の巣の大きさそのものを数値で書いていた市が2つあります。

市初期の巣の大きさ自分で駆除してよいか
仙台市5~10cm「比較的容易に駆除できます」と「専門の駆除業者に依頼しましょう」の両方
熊本市8センチから10センチくらい「個人での駆除は避けてください。」

表は横にスクロールできます。

熊本市の原文です。

5月から6月は女王蜂が一匹で巣を作りはじめます。トックリをひっくり返したような珍しい形をしているのもあります。巣の大きさは8センチから10センチくらいです。

そして同じページに、こうあります。

スズメバチの巣は危険ですので個人での駆除は避けてください。

数値を書いた2市のうち、片方は「個人での駆除は避けてください」と書いています。 数値は巣を見分けるには使えますが、自分でやってよい根拠にはなっていません。

そして、仙台市の5~10cmと熊本市の8~10cmは、下限が一致しません。 5cmの巣は、仙台市の説明では初期の巣ですが、熊本市の説明では初期の巣の大きさに届いていないことになります。

出典:身近な害虫(スズメバチ等)|熊本市(最終更新日:2025年8月14日)

6. 堺市と神戸市で、6月の扱いが逆でした

堺市と神戸市は、どちらも関西の政令指定都市です。その2市で、6月の扱いが逆になっています。

堺市の生活史はこうです。

5月頃 本格的な活動はこの時期から始まります。越冬から覚めた女王バチが1匹で巣を作り始め、やがて産卵も始めます。

6月頃 働きバチが数匹生まれ、女王バチは産卵、働きバチは巣作りに専念するようになります。

そして、こう書いています。

6月になると巣が大きくなり、駆除する場合は専門業者への依頼が必要となります。(有料)

神戸市の生活史は、ひと月ずれています。

6月頃:女王バチが1匹で巣を作り、産卵・幼虫の世話をします。

7月上旬~8月上旬:働きバチが誕生し、巣作りや幼虫の世話をします。

だから神戸市は、こう書けます。

女王バチだけが単独で巣づくりしている6月くらいまでの、小さな巣(徳利を逆さにした形)のうちに行います。

堺市が「6月になったら業者へ」と書いている月に、神戸市は「6月くらいまでなら自分で」と書いています。 6月に小さな巣を見つけた人は、住んでいる市によって、正反対の案内を読むことになります。

当サイトは、どちらが正しいかを判定できません。ハチの発育は気温に左右されますし、同じ市内でも場所によって違うはずです。 書けるのは、公式ページの記述がこう食い違っている、ということだけです。

7. 初期の時期は、4月始まりと5月始まりに割れます

初期の巣の時期をはっきり書いていたのは、20市のうち11市でした。

開始の書き方市
4月から横浜市(4~6月)、静岡市(4~6月)、浜松市(4月~6月頃)
5月から仙台市(5月頃)、相模原市(5月から6月ころ)、新潟市(5月の連休位から)、名古屋市(5月から6月頃)、堺市(5月頃)、熊本市(5月から6月)
季節で書くさいたま市(春~初夏)
終わりだけ書く神戸市(6月くらいまで)

表は横にスクロールできます。

残る9市(札幌市・千葉市・川崎市・京都市・大阪市・岡山市・広島市・北九州市・福岡市)は、初期の時期を月で書いていないか、当サイトが読み取れませんでした。 川崎市は「できたばかりの小さな巣」という言い方をしていますが、それが何月なのかは書いていません。

北から南まで並べても、きれいな順番にはなりません。仙台市が5月からで、横浜市が4月からです。緯度で説明がつく並びではないので、各市がどう決めたのかは分かりません。

8. 形だけは、11市が一致しました

食い違いばかり書いてきましたが、一致している点もあります。巣の形です。

市初期の巣の形
仙台市とっくり型/球形
さいたま市とっくりを逆さにしたような形/ボール状
相模原市とっくりを逆さにした形
新潟市とっくりを逆さにした様な形
静岡市トックリを逆さまにしたような形
浜松市お酒のトックリを逆さにした形
名古屋市トックリを逆さまにしたような形
堺市トックリを逆さにしたような形
神戸市徳利を逆さにした形
北九州市徳利
熊本市トックリをひっくり返したような形

表は横にスクロールできます。

11市が同じことを書いています。 表記のゆれ(とっくり/トックリ/徳利)はありますが、指しているものは同じです。

例外もあります。福岡市が書いているのは「花瓶を逆さまにしたような形」です。大阪市と岡山市は「丸い」「ボール状」とだけ書いていて、これは巣が大きくなったあとの形です。

形の見分け方については、公的ページを信用してよさそうです。 逆さのとっくりのような形で、下に細い筒が伸びていれば、コガタスズメバチの初期の巣である可能性が高い、という点は各市が一致しています。

9. 防護服を貸す市が、5つありました

「業者に頼んでください」と書いている市が、道具は貸していることがあります。

市貸すもの同じページの、自分で駆除することについての記述
横浜市防護服・駆除機材「無理にご自分で駆除をしようとせず」
川崎市防護服(各区役所衛生課)「個人で駆除することもできます」+スズメバチ向けの手順
相模原市防護服(予約制)スズメバチは「専門の業者に依頼してください。」
広島市防護服(保健所で無料。申込書が必要)「ご自身で駆除される場合」の手順あり
堺市防護服(くらしの虫相談係)「市民の方で駆除出来るチャンスです」

表は横にスクロールできます。

「業者に頼んでください」と書きながら防護服を貸す市があります。 矛盾しているというより、自分でやる人が現にいることを前提にした用意なのだと思われます。ただし公式ページの文面だけを読むと、どちらの案内なのかは読み取れません。

相模原市の防護服の記述は、ページ上ではアシナガバチの説明の近くに置かれています。 ただし貸し出しの一文自体にハチの種類は書かれていないので、スズメバチにも使えるかどうかは、ページからは読み取れませんでした。借りる前に生活衛生課への確認が要ります。

10. 市が駆除に関わるのは、20市のうち2市でした

市誰が駆除するか住民の負担
さいたま市市の委託業者なし(「駆除費用は市が負担します」)
京都市市の指定業者1万円(立会い時に指定業者へ支払う)

表は横にスクロールできます。

京都市は、受付の条件をこう書いています。

攻撃性の高いスズメバチについては、市民のご自宅に営巣している場合に限り、駆除の依頼を受付けています。

残る18市は、市としては駆除しません。 市役所が駆除してくれるかどうかを別の4自治体で詳しく調べたものがスズメバチの巣は市役所が無料で駆除してくれるのかです。条件を外すとその場で費用が出ることまで書いています。

なお、制度は終わることがあります。 静岡市の全戸対象の駆除事業は2026年3月31日で、神戸市の助成制度は2022年3月31日で、それぞれ終了したと各市が書いています。

11. 23区とそれ以外で見つけたもの

政令市20市の外でも、いくつか確認しました。母集団が違うので、上の数え方には入れていません。

世田谷区 ── 3つめの数字が出てきます

世田谷区は、20市のどこよりも具体的です。

コガタスズメバチの初期の巣(略)写真は5月頃見られる巣で、直径約6センチメートル。

そして、こう書いています。

アシナガバチの巣は、比較的簡単に除去できます。また、コガタスズメバチ、キイロスズメバチの巣の除去でも、4~5月ごろの女王バチが1匹で巣づくりを開始した初期の巣であれば簡単に除去できます。

直径約6センチメートル。仙台市の5~10cm、熊本市の8~10cmと、また違う数字です。 3つとも「初期の巣」の大きさとして書かれていますが、そろいません。

世田谷区は、要件を満たせば委託事業者が無料で除去もします。要件は、キイロスズメバチ・コガタスズメバチ・アシナガバチであること、露出した巣であること、地面または床面から3メートル以内であること、依頼者が立ち会えること。天井裏や壁の中の巣は対象外です。

出典:ハチの巣の除去について|世田谷区(最終更新日 2023年7月10日)

江東区 ── スズメバチとアシナガバチが逆

江東区は、他の多くの自治体と組み合わせが逆です。

スズメバチの巣の撤去は、安全性の観点からご自身で撤去せず、ご相談ください。

一方、アシナガバチの巣は区が撤去せず、自分でやるか業者に依頼するよう書いています。スズメバチは区が、アシナガバチは自分で、という分け方です。

出典:スズメバチとその他のハチの防除について|江東区

武蔵野市・川口市・調布市

  • 武蔵野市:民有地は市が駆除しないが、防護服の貸し出しあり。駆除費用の助成はスズメバチの巣のみが対象で、アシナガバチなどは対象外
  • 川口市:防護服等の無償貸与と民間業者一覧の掲載。初期について「比較的容易に駆除のできるこの時期に駆除をすると良いでしょう」
  • 調布市:市は駆除しない。スズメバチについては「自力での駆除は不可」と書き、アシナガバチは初期なら個人でも可としています

出典:ハチの巣の駆除について|武蔵野市/ハチの巣の形・特徴及び巣の駆除について|川口市/ハチの巣ができてしまったら|調布市

12. 刺されて亡くなる人が、どのくらいいるのか

自治体がこれだけ慎重に書く背景には、死亡事故があります。当サイトが一次資料で確認できた数字を、そのまま書きます。

北海道医療大学の西基氏による論文「わが国におけるスズメバチ等による死亡の疫学」(厚生の指標 第59巻第5号、2012年5月)が、人口動態統計のICD-10コードX23(スズメバチ、ジガバチ及びミツバチとの接触)を集計しています。

  • 2000年から2009年までの10年間で、218人(男性178人、女性40人)
  • 年平均で約21.8人
  • 論文は「男性では25歳未満の、女性では45歳未満の死亡例はそれぞれみられず、大部分が50歳以上であった」と書いています

直近の年の全国の死亡者数は、今回確認できませんでした。 人口動態統計の該当分類は政府統計の窓口(e-Stat)で公開されていますが、年次のファイルを開いて該当コードを取り出す作業が必要で、今回はそこまで確認していません。上の218人は、2000年から2009年の10年間の数字です。 最新の状況を示すものとして読まないでください。

なお、この218人にはミツバチとジガバチが含まれます。 スズメバチだけの数ではありません。

13. 調べ方について ── 2回やり直しました

正直に書きます。この記事の分類は、公開前に2回作り直しています。

最初に20市を読んだとき、当サイトは「自分でできると書いていたのは5市」と数えました。間違いでした。 引用を1件ずつ突き合わせ直したところ、「業者へ」に分類した市の中に、自分で駆除できると読める記述が複数見つかりました。さいたま市と川崎市がそうです。

さらに「大きさの境目を書いた市は1つもない」とも書いていました。これも間違いでした。 広島市の「人の握り拳より大きい」を見落としていました。

2回目の作り直しは、アシナガバチの記述をスズメバチの記述として数えていたのを直すためです。相模原市・名古屋市・大阪市・岡山市の「自分でできる」は、いずれもアシナガバチの項にありました。ここを分けないと、数字が大きく変わります。

この記事の柱になっている引用(堺市・神戸市・新潟市・横浜市・仙台市・川崎市・広島市・熊本市・世田谷区)は、ブラウザでページを開いて本文をそのまま読み、一字ずつ確かめました。 残りは公開ページの読み取りによるものです。

14. 確認できなかったこと

  • スズメバチについて、何センチまでなら自分で取ってよいかの基準。 広島市の「人の握り拳」がいちばん近いものですが、種名が書かれていません
  • 初期の巣を自分で取ろうとして起きた事故の件数。 自治体のページでは見つかりませんでした
  • 直近年の、ハチによる全国の死亡者数。 上に書いたとおりです
  • 各市がなぜその月を書いたのか。 根拠資料を示している市は、20市の中にありませんでした
  • 川崎市の防護服の貸し出しが無料かどうか。 ページに書かれていません
  • 相模原市の防護服が、スズメバチにも使えるかどうか。 ページからは読み取れませんでした
  • 市の案内どおりにやった場合の安全性。 当サイトは検証する手段を持ちません

まとめ

  1. 「スズメバチの初期の巣なら自分で取れる」と読める記述がある政令市は、20市のうち8市です(仙台・さいたま・川崎・横浜・新潟・静岡・堺・神戸)。
  2. そのうち7市は、同じページで業者への依頼にも触れています。 片方だけを読んで判断しないでください。
  3. 4市(相模原・名古屋・大阪・岡山)の「自分でできる」は、アシナガバチの話です。スズメバチは業者へ、と書き分けています。ネットで見かける「小さいうちなら自分で」が、どのハチの話なのかを先に確かめてください。
  4. 川崎市は、ページの冒頭2行で逆のことを書いています。 そして手順ではスズメバチを名指しして噴霧方法を説明しています。
  5. 境目の基準を示したのは広島市だけで、「人の握り拳より大きい」。ただしこの一文に種名はありません。
  6. cmの数字は仙台市が5~10cm、熊本市が8~10cm、世田谷区が直径約6cm。そろいません。
  7. 6月の扱いは市によって逆です。 堺市は「6月になったら業者へ」、神戸市は「6月くらいまでなら自分で」。
  8. 形は信用してよさそうです。 11市が「とっくりを逆さにした形」で一致しています。
  9. 防護服を貸す市が5つあります。「業者へ」と書いている市でも貸していることがあるので、自分の市の窓口に聞く価値はあります。
  10. 市が駆除に関わるのは20市中2市。さいたま市は費用を全額負担し、京都市は自己負担1万円です。

この記事の広告について

この記事の末尾には、ハチ110番の広告リンクがあります。当サイトが提携しているサービスです。

提携しているからといって、この記事の内容は変えていません。 20市の記述は、提携先とは無関係に、各市の公式ページだけで確認しました。ハチ110番は上の20市の中には出てきません。

ハチ110番について、当サイトが確認できたことと、できなかったことを書きます。

確認できたこと

  • 運営はシェアリングテクノロジー株式会社(東証グロース上場、証券コード3989、法人番号2180001061708)です。
  • 自社では駆除しません。 加盟している業者を紹介するサービスです。
  • 公式サイトの料金表示は、スズメバチ16,500円~、アシナガバチ・ミツバチ12,100円~(税込) です。
  • ただし公式サイトには「※1 対応エリア・加盟店により異なります。」「調査・見積りに費用をいただく場合がございます。」という注記が付いています。表示額がそのまま総額になるとは書かれていません。

確認できなかったこと

  • 加盟店の数。公式サイトで確認できませんでした。
  • 個々の加盟店がどの業者になるか。依頼してみないと分かりません。
  • 実際に依頼した人の評価。当サイトは依頼したことがないので、体験談は書けません。

そのうえで、順序としては、先に自分の市の窓口に聞くほうが得になる場合があります。 さいたま市は費用を全額負担し、京都市は自己負担1万円で駆除します。世田谷区のように無料で除去する区もあり、5市は防護服を貸しています。それを確かめてから業者に連絡しても、遅くはありません。

神戸市が書いていることも、そのまま引いておきます。

広告では安価な駆除費用を謳っていたが、実際は高額請求をされた という消費トラブルが消費生活センターに寄せられています。

見積もりを取って、作業内容と金額に納得してから契約する。これは提携先かどうかに関係なく、当てはまります。


自治体のページは変わります。 この記事の内容は確認日時点のものです。引用元のURLは1件ずつ付けてあるので、気になったものは直接開いて、今の記述をご自身で確かめてください。